ヌーバス 真詩

そういうポエムじゃない。真詩まうたという小難しいやつなのさ

来港

nuubasu



【来港】






システムは

錆び付いてる


言語は

空転をする


偽りは

僕の内で外で

渦巻いている


それでも僕は

君を抱き締める


偽りのない



港として






nuubasu

原初の気持ち

nuubasu



【原初の気持ち】






たけ高き建造物の


バルコニーに


群衆


しきりに


海を見下ろす


原初の生誕を


何度でも


確認


している


いま


空から原初が


降りてきて


群衆を


素通りする







nuubasu

いまどこかの

nuubasu



【いまどこかの】






いまどこかの

砂浜に

波が寄せて


いま私の心に

悲しみが届く


私は

悲しみの意図を追わない


ただあなたの声を探す

いつも

どこにでもある


あなたの声を






nuubasu