ヌーバス 真詩

そういうポエムじゃない。真詩まうたという小難しいやつなのさ

ヌーバス 真詩の新着ブログ記事

  • 聖鳴る

    nuubasu 【聖鳴る】 湾から急坂となっていて 山頂近く小さな畑 厳かな敬礼によって くるり囲まれ小さな畑 手造り畑 軽妙な曲線畝 鷹やら隼ゆっくり飛行する畑上空 鷹やら隼より遠い クリスマスイブという 言葉 nuubasu

    nice! 2
  • ばさばさ

    nuubasu 【ばさばさ】 沖縄の道を 狭い方へ狭い方へと 歩いてゆくと 道の果てに 島バナナの木々があります 身を寄せあって ばさばさしています 少しの間なら 一緒にばさばさしても 気にしませんので しばらく一緒に ばさばさしましょう 心あらわれますよ nuubasu

    nice! 2
  • 美しい笑顔

    nuubasu 【美しい笑顔】 異界から 異界へ向かう 途中の野の 淡き光は 美しい笑顔 寂し野を ゆくわれに 寂しさを 与えながらも 野を 照らすなり nuubasu

    nice! 1
  • 聖域

    nuubasu 【聖域】 聖地の縁から 鳥が 湧く 湧く 湧く 石段に 羽音が 降る 降る 降る 昼の月へと 鳥が 帰る 帰る 帰る nuubasu

  • 風速

    nuubasu 【風速】 いっぽんの木から 鳥が どんどん飛び立った 鳥が いっぽんの木に どんどん戻って さまざまな 言い訳のなかから とりわけ選ばれたのは 台風 nuubasu

  • 我らの歌

    nuubasu 【我らの歌】 我々の砂漠 を歌う やさしい雨がふる と歌う 海に雨がふり鯨 が歌う と歌う 君はすでに いつでも 歌っていたから と歌う nuubasu

  • なぜ船を

    nuubasu 【なぜ船を】 空の広がりに 包まれて 海の広がり けれど くっきりと水平線 船は 水平線から少し 浮いている こんなに広い海 なのに なぜ僕は 小さな船だけに 感心を 寄せているのだろうか nuubasu

  • 育ち盛りの寂しさ

    nuubasu 【育ち盛りの寂しさ】 きみの 育ち盛りの 寂しさは 宇宙樹の枝のひとつなのかもしれなくて 伸びるに 任せてみれば それなりの喜びを咲かせるかもしれない nuubasu

  • 果実とは

    nuubasu 【果実とは】 果実とは 転がるもの 果実とは 飛ぶもの 果実とは 染み込むもの みやんげ 再生 回帰 不動なるものから変転を経て大いなる流れへと参加して立ち止まる者に語りかけ語り継がれた神話を不動の額縁に飾りながら 果実とは 日曜の日溜まりを 銀河遊泳の 糧にすること nuubasu

  • なつかしい丘

    nuubasu 【なつかしい丘】 これからも 寂しい空間を 纏うでしょう むかしの丘に 戻って なつかしい蜜を 吸うでしょう 未来の丘に 飛んで 小さな花を はるでしょう nuubasu

  • はますうき

    nuubasu 【はますうき】 遠く近くで 波音して はますうき揺れて 流れてく 島影 浮遊して 流れてく たましい 途中で いくつもの 物悲しい ストーリー 流れてく 世界 交差する 旅 つかの間のキス 絶え間ない愛 再びのはますうき nuubasu

  • 翼の露は

    nuubasu 【翼の露は】 街を もの凄い勢いで 雲が覆いつくす あらゆる時代の 雲が あらゆる形に変化して 街を覆いつくす 影に寄り添いながら移動に移動を重ね おれはこの街に来た 翼の露で来雲を 感知しながら しかし おれの翼の露は 即座に かわくのだ この荒れ狂う 暗雲の空を 舞うために 荒... 続きをみる

    nice! 1
  • 来港

    nuubasu 【来港】 システムは 錆び付いてる 言語は 空転をする 偽りは 僕の内で外で 渦巻いている それでも僕は 君を抱き締める 偽りのない 港として nuubasu

  • 原初の気持ち

    nuubasu 【原初の気持ち】 たけ高き建造物の バルコニーに 群衆 しきりに 海を見下ろす 原初の生誕を 何度でも 確認 している いま 空から原初が 降りてきて 群衆を 素通りする nuubasu

  • いまどこかの

    nuubasu 【いまどこかの】 いまどこかの 砂浜に 波が寄せて いま私の心に 悲しみが届く 私は 悲しみの意図を追わない ただあなたの声を探す いつも どこにでもある あなたの声を nuubasu

  • 彼らの速度

    nuubasu 【彼らの速度】 歩幅を合わせて 彼らは出掛けた 嘘から溢れた 嘘の例えに習って 彼らは急ぐ 彼らは急ぐ 彼らの速度は とても悲しい nuubasu

  • 島バナナ

    nuubasu 【島バナナ】 ある日 島バナナ 道の果てに あらわれて ひとしきり 場を賑わす 努力して くふうして 賑わいを与えた 当然の賑わい として 聴衆は受け取った ある日 島バナナは言った 君たちは 島バナナじゃない 聴衆は やがて 言った どこかに 愉快な林檎が いるらしい 君たちは ... 続きをみる

  • 丘のそら

    nuubasu 【丘のそら】 日が照れば 日が照る丘と なりにけり 雲海を 棚引かせつつ なだらかにして ゆたかなりけり nuubasu

  • あてのないアンテナ

    【あてのないアンテナ】 川を渡り 低い柵を越え 高い虚空を避け 小さな声に頷き 大きなやさしさに誘われ はるかな門をくぐり あてのない アンテナは行く nuubasu

  • 山道

    【山道】 山で 行き止まり じゃない 山が 寂しさだとしたら 寂しさに含まれる道は豊かだ 雨が降っている 山の奥 山の麓 鳥たちの声 豊かな声 nuubasu

    nice! 1
  • ビル群

    【ビル群】 巨木から 生まれた果実 抱き上げて 高く掲げて にこやか 明け方の バス停で 待っていた 大きな女は そういう女だった nuubasu

  • なんちゃら

    【なんちゃら】 丘に来て 木々によって鳴る 王らの嘆きとか なんちゃらやらを 気にせず歌う nuubasu

  • 存在

    【存在】 存在は いつまでも 存在しないでいつづけることなど できないのでしょう 明け方の空 nuubasu

  • 遠い声

    【遠い声】 猫が呼ぶのは 僕じゃない はずなのに なぜ声が 届くのでしょうか nuubasu

  • nuubasu真詩 【旅】 旅に出たいなあ トマトとニンジンだけ持って いや なにもいらない 旅に出るのに 旅以外に必要なものなんてないのかもしれない 旅に出たいなあ nuubasu真詩

  • 歩道橋

    nuubasu真詩 【歩道橋】 声には 万華鏡のような 世界のそれぞれの おとがすべて こめられている 例えば歩道橋で あたたかい気持ちに なったなら それはあなたを 愛する者の はるかな声 nuubasu真詩

  • ということで

    nuubasu真詩 【ということで】 賑やかに人々が 集まっていても 誰かが一人そこに来ていないと とても寂しい 百人集まる予定の会に 百人集まっても 一人いないような気がする ことがないか? 俺はある nuubasu真詩

  • 広場

    nuubasu真詩 【広場】 鳥 広場に降りず 声 数万キロ 翔る あるんだと 気づかせる 暖かく やさしい 広場 nuubasu真詩

  • nuubasu真詩 【風】 思い出してしまうと風が言ったけど いつか来た場所だとしても新しい nuubasu真詩

  • 波音

    nuubasu真詩 【波音】 退散する 音のあがきを 波音とする 脚光を浴びることなく 波の飛沫を 浴びて歩く 圧力として 適度に降りかかる 恐怖は 根源の 永遠の 恐怖を 和らげる働きなどしない! ただ下品なだけだ! 裸の存在として 小さなひとつの 島として 波の音を聞く nuubasu真詩

  • 祝福

    nuubasu真詩 【祝福】 芯のある世界は 常に様相を 変化させながら そこにある 日溜まりの もんように 愛をとり置いたままで 旅を続ける 鍛え上げられた 間奏を持って 旅を続ける きみを祝福する nuubasu真詩

  • 不思議

    nuubasu真詩 【不思議】 星よりも 近いところに 笑顔がある とても不思議な ことだと思う nuubasu真詩

  • ムーンマジック

    nuubasu真詩 【ムーンマジック】 最初、月の光だけかと思ったよ ふと、たどり着いた真夜に立ちはだかっていたのは 山小屋だ 沖縄に山小屋なるものが存在していることを初めてその真夜に知ったのだ ギンネムが両側から押し寄せているので、小屋までの道は細い 月の光のマジックによって小屋へと導かれたと確... 続きをみる

  • 今のところ

    nuubasu真詩 【今のところ】 息を潜めて うかがってるだけかい だとしたら 今のところ 正直なのは ニワトリだけだ 朝 夕 たすけてぇぇぇぇぇ nuubasu真詩

  • 草蝉

    nuubasu真詩 【草蝉】 南城市の 裏の丘に 草蝉 その蝉はとても 小さい ある日 草蝉を 両手で 包んだ 持ち帰ろうかと しかし両手を開いた 草蝉は飛んだ 僕は 海へと続く坂道を降りた あの日 僕は 飛翔という みやげを 持って帰ったんだ nuubasu真詩

  • ほんとうの言葉

    nuubasu真詩 【ほんとうの言葉】 自動販売機に コインを入れる 落下して 音ひびく その音は コインと自動販売機の 双方の音 ではなく 俺の音だ だから 俺が 遠吠えで 聞かせる 俺の声は 君の たましいだ 御覧 誰かが いつか 解き放った 声の ようにして 雲が 漂っているよ 誰かの言葉に... 続きをみる

  • 進化

    nuubasu真詩 【進化】 適当な 天体にでも 乗せとけば しばらく執着するだ ろう という いい加減さで 設定されている かもしれないぜ 生物の進化なんて nuubasu真詩

  • 帰る

    nuubasu真詩 【帰る】 帰りついた場所 からさらに どこかに帰ろうとすることはないか 俺はある nuubasu真詩

  • モクマオウ

    nuubasu真詩 【モクマオウ】 雨のように綴られた認識にスタンプを押し付けるのを 今すぐ止めなさい すでにして 色褪せている 思わせ振りな スタンプを 馬の繋がれていた モクマオウの下に 置きなさい もうすでに 乱舞する歓声も 量座する拍手も 静寂に吸い込まれ 安らぎを得ている モクマオウの ... 続きをみる

    nice! 1
  • 静寂の器

    nuubasu真詩 【静寂の器】 降りてくる 言葉 受け止める最初の器は小さく 高い峰に置かれている 溢れて流れて 大海に集う頃 忘れ去られた 意味が 帰路をたどり 上空へ 雲となり 待機する 常に 言葉を 吟味しているのは 小さく気高き 器であり それが 個人である あなたは 個人として 静かで... 続きをみる

    nice! 1