ヌーバス 真詩

そういうポエムじゃない。真詩まうたという小難しいやつなのさ

草蝉

nuubasu真詩




【草蝉】




南城市の


裏の丘に


草蝉


その蝉はとても

小さい


ある日


草蝉を


両手で

包んだ


持ち帰ろうかと



しかし両手を開いた


草蝉は飛んだ



僕は


海へと続く坂道を降りた




あの日


僕は


飛翔という

みやげを



持って帰ったんだ






nuubasu真詩